Music Diary

[ 2010.05.30 ]

牧山純子vlnのエレガンス

5月25日、渋谷セルリアンタワー内の、JZ Brat。
9周年を祝うJZ Bratは、いつもより華やいでいるようです。

ジャズ・ヴァイオリン奏者、牧山純子のライヴが〈ミストラル〉でスタートしました。
その曲は2008年秋、彼女がメジャー・デビューしたアルバムのタイトル曲です。

牧山純子のヴァイオリンが、彼女だけの物語を歌い、
またリーダーとして音楽をまとめあげているのを見て、その成長に心を動かされました。

特にその夜は、「異文化交流」編成です。
クラブを活動の拠点にしているクオシモードの平戸祐介をピアノに迎え、ドラムもクラブ・ジャズを中心に活躍するSLEEP WALKERの藤井伸昭です。

クラシック出身の彼女がどう音楽の軸になるか、ギグが始まった当初はそれが気になりましたが、牧山は見事にそれをやりとげていました。

2曲目の〈マック・ザ・ナイフ〉は(やはり広い音楽的視野をもつ)土井孝幸のベースだけをバックに、たっぷりしたテンポでの演奏。

ハンク・ジョーンズに捧げた〈ミスティ〉では、音色に深みが加わり、ジャズ言語を自身のことばにした牧山の、しっとりとした語りがあったのです。
 
      ◆        ◆        ◆

彼女が言いました。
「色々な共演者の呼吸、声を聴こうと演奏してきました。ジャズを始めてからこのかた、自分のことばを発したいと思ってきましたが、今はまわりあっての自分かなと思います」。
 
実にたおやかな、優しい女性です。それが音楽にもでています。
〈モルダウ〉といった激しいオリジナル曲を弾いても、牧山の優しさは損なわれることがありません。

そして、その夜、もうひとつうれしかったことがあります。
スイングジャーナル誌が休刊になり、CDの売り上げ不振から、まるでジャズが死んだかのように言われる昨今。
しかし、ジャズは収縮するどころか、今もその場所を拡張しているのです。

この夜集まったミュージシャンのように、ジャンル不問の活動をし、あるいはクラブへと活動の場を広げながら、今日も新たにジャズを生んでいます。

ライヴの世界では、こんなにジャズは輝いている。
そのうれしさを、声を大にして伝えたいと思います。


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DSC02637.JPG牧山純子(violyn)

DSC02634.JPGJZ Brat 9周年の一環としてのLive.この夜のメンバーは、クオッシモードの平戸祐介といった異文化交流編成

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